9本目

パラノーマル・アクティビティ ★★★

P.O.V.ホラーが公開されたら観に行かなければならないという使命感のようなものを最近は感じる。病気なのだろうか。
しかしP.O.V.の利点である臨場感がこの映画にはあまり、ない。要するに、基本となる映像が寝室を写した定点であるため、映像が手持ちカメラのようにブレないのだ。
つまり観ている側の人間としては、心霊体験をしている彼らに感情移入をして観るのではなく、TVで放送している『監視カメラが捉えた衝撃映像!』のように無意識に感じてしまうため、緊張感は薄い。

…結果全然怖くない。
しかしこの手法を使った上手い演出も数カ所あった、
1つは定点カメラでの早送りを使った演出。長時間の時間経過を利用した恐怖は普通の映画や手持ちP.O.V.映画ではなかなか上手くできない。
もう1つは登場人物のひとりが寝室のドアから外に引きずり出されるシーン。登場人物が画面からフェードアウトする(何者かに連れ去られる)ものの、カメラはそれを追えない。定点だから。これはなかなか怖い。
それ以外はフツーだったなあ。